奈良県田原本町T様ご夫妻のインタビュー、後編は奥様にお聞きした家づくりに成功した秘訣とポイントです。
インタビューでは、じっくり調べて考えて勉強してから家を建てる重要性が見えてきます。
ここはこうしてよかったなと思う点をまず1つ教えてください。
ご主人-
玄関は仕切りを作っていないのですが、作らなくてホントに良かったです。
最初は仕切ろうかという話も合ったんですが、仕切ると間口が狭くなり出入りするのに脱ぎ着が詰まるというのを設計士さんが教えてくれて。
設計士さんの自宅は仕切ったために、やっぱり詰まっているらしいんです。
私はそういうのがストレスになるので、だったら仕切りは無くて良いやとなりましたけど、正解でした。
家を建てる時に自分のストレスポイントが分かっているのは大切ですね。
奥様-
賃貸ですがいろんなところに住んでいたので、その都度感じていたストレスを解消する感じで考えました。
カメラマン撮影(開放的な玄関)
奥様-
玄関のストレス解消と同じで、脱衣所と洗面を分けたんです。
普通は脱衣所に鏡とか歯磨きをするスペースがあると思うんですが、お風呂に誰かが入っていると脱衣所は使えなくなってしまう。
空間としては空いているけど、使えない。特に年頃の子がいると絶対に使いにくくなる。
私の実家がそうだったんですが、『私がお風呂に入っていると親は歯ブラシも取りに行けなくなる』とかあったので。
特に朝とかは忙しいので、分けたほうが楽かなと。
脱衣には洗面が無くても自分たちの生活スタイルには全然問題が無い。
確かに・・・お客様が来られた時とか、脱衣所と洗面所が別だと気にせず通せるのもメリットですね。
奥様-
そうなんです。
お友達が来たときも、普段から綺麗にしてる人なら問題ないと思うんですが、私は室内干しもしてるだろうし。
元から別にしていると隠したり慌てて片づけたりする必要もないので、良かったです。
左:カメラマン撮影(洗面スペースの入り口) 右:奥様撮影(洗面スペース)
2つ目をお願いいたします。
奥様-
いっぱい考えたので、次々あるんですが大丈夫ですか?
家づくりのヒントになるので、よろしくお願いいたします。
奥様-
じゃあ、トイレの形です。
ダイシンビルドの事務所と同じ形なんです。
引き戸を開けて中に入り、引き戸を閉めるとトイレが現れるという。
見てもらうと分かるんですが、言葉では難しいですね。
トイレが狭いのが嫌だったんですが、トレイに取れるスペースが限られていたのもあって。
ダイシンビルドの事務所にあったトイレなら、使っているときは広く感じるけど、あまりスペースは取らないのでそれはすごい良かったです。
※以前の事務所のため現在はご体感いただけません。
奥様-
キッチンの床を下げたことです。
二人とも背が高いのもあるんですが、忙しいので立ったまま、料理をしながら子供に料理を出すという事もあるんです。
なので、座っている人と立っている人の目線がなるべく近くなるように考えました。
圧迫感を消したくて下げたんですけど良かったです。
1つずつとても丁寧に考えられている印象を受けます。
奥様-
主人が建築士の資格も持っているという事もあるんですが、もともと凄く好きで勉強していたので。
家を建てる時も本をたくさん買っていましたし、いろいろ丁寧に考えてくれました。
賃貸の時の話になるんですが、そこはキッチンが壁付けだったんです。
家事をしながら子供にご飯を食べさせていると、会話はするけど子供が一人で食べてる印象があったんです。
特に小さい時は目を離したくないのに、背中で会話するしかない状態が凄く嫌だったんです。
距離が近いのがいいなっていう事からあの形になりました。
奥様撮影(一段下がったキッチン)
奥様-
天井の低さと吹き抜けです。
最初は、主人が天井が低い方がおしゃれに見える、落ち着くという事で低くすることにしたんです。
設計士さんも天井を低めに考えられている方でしたし。
実は私は最初、低いのはどうなんだろう?やっぱり高いほうがいいんじゃないかな?と思ってたんです。
ちょっと反対というか、疑っていたというか。
でも天井が低くい中に、この吹き抜けがあることでメリハリがあって家っぽくないと言われるようになりました。
一般的な考え方とは違うのかもしれませんが、吹き抜けとのメリハリですごく落ち着いていい空間に仕上がったと思います。
自分たちが心地いいと思える天井の高さを知ることも大事だなって実感しましたね。
低い天井と吹き抜けと、大きくとった窓。全部大成功でした。
カメラマン撮影(低く抑えた天井と吹き抜け)
奥様-
この撮影と変わった私たちです。
全然知らなかったんですけど、この撮影も良かったポイントです。
こんな風に撮ってもらえて残るのはすごくいい思い出になりました。
そして・・・私、家ができたときに大げさかな?っていうぐらい設計士さんや社長に「これで人生変わります」って言ってたんです。
でも本当に今、変わってるんです。
暮らしやすくなったし、自分の意識も変わったし。
何気ない毎日が本当に楽しくなって。
仕事と家事と育児と。
前は食後に食器を洗うのも仕事で疲れた状態で家事するのも本当に嫌で、主人と二人で押し付けあうという毎日でした。
子供をお風呂に入れたら、入れてないほうが食後の後片付けをするってルールを作ってたぐらいだったんです。
でも今は、私が子供をお風呂に入れて、時間があったら家事をしてというのが楽しいんです。
ストレスが無い生活って、こんなに楽にいろんなことができるんだって感じています。
カメラマン撮影(ご家族の笑顔)
奥様-
そうですね・・・、階間エアコンも採用して良かったです。
寝室の横のウォークインクローゼットに設置してもらったんですよ。
壁はあるけど、部屋自体は区切られていない作りで。
寝室はベッドではなく、床を上げて布団を敷いて寝てるんですが、床暖かというぐらい暖かいんです。
階間エアコン・・・その名の通り、1階と2階の間に設置する形なので、家中でエアコン1台で良いのもすごい良かった点です。
夏は冷たい空気が下に降りるんでそれもまた楽しみなんです。
エアコンが付いてるすぐ下が脱衣所になっているので、脱衣所も暖かくなりやすいんです。
夏場はお風呂上がりの脱衣場が凄く涼しくなるので、女性は特に服を着るまで出ていけないので、涼しいところで着替えたりできるのが何よりです。
まさに冬暖かく夏涼しい脱衣所になっています。
奥様撮影(ウォークインクローゼットに設置した階間エアコン、人目に付かず設置場所も最適でした。)
ご主人-
妻が全て話してくれたので・・・後は、外観の焼杉ですかね。
昨日も通りすがりの方に、家をじーっと見てられる方がいらっしゃったので挨拶をさせてもらったらすごくほめていただいて。嬉しかったですね。
建ててるときにはお店ができるのかな?って思ってくださっていたらしいです。
完成まで本当にいろいろと悩みましたけれど、一番役に立ったのは妻がまとめてくれていたストレスノートですね。
とてもマメに、暮らしの中で嫌なこと改善したいこと、大切にしたいことをまとめてくれていたのでそれを1個ずつ解消していけばいい家が建つ!
自分たちを知るってことが一番大切だと思うので。
よく言うじゃないですか、家は住む場所だって。清水さんも住まいは人が主って書くってよく仰ってますが、本当にそうだと実感しています。
奥様撮影(テーブルからキッチンを望む)
奥様撮影(吹き抜けから下を覗く、ご子息と現場監督)
奥様撮影(2階のフリースペース)