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家づくりコラム木の家ってどんな家?

こんにちは、大阪で工務店を営むダイシンビルドのWEBスタッフ後藤です。
突然ですが、皆さんは「木の家」という言葉からどのようなお家を想像されますか?
「木の家」という言葉を調べると、「木でできた家(木造住宅)」という意味だと示されますが、戸建て住宅の多くが木造であるため、言葉本来の意味と、家を建てようと考えた場合に思い浮かべる「木の家」とは大きな違いがあるかと思います。
今回のコラムでは、「木の家」とはいったいどういう家を指すのかということから、木の家のメリットデメリットについてお伝えいたします。

そもそも木の家とは?

「木の家」とは、「木でできた家(木造住宅)」のことを指します。
そのまますぎて少し笑ってしまいそうですが、「木でできた家」は総じて「木の家」として表示することが可能です。
ただ、弊社のような家づくりを行っている会社が使う「木の家」という言葉は、天然の材そのままの「無垢材」を多用して建てた家のことを指す場合がほとんどです。

本来の意味の「木の家」

先にも示した通り、「木の家」とは木造の戸建住宅のことを指しており、言葉本来の意味で行くと、日本の戸建て住宅の約9割が「木の家」ということになります。

約9割というと、ほぼすべてが同じような建て方をしているようなイメージですが、木造住宅は大きく分けて「木造軸組み工法」「木造枠組み工法」「ログハウス」という3つの工法で建てられています。

木造軸組み工法

木造軸組み工法は弊社も行っている建築方法で、別の言い方「在来工法」の方が耳なじみがあるという方も多いのではないでしょうか。
木造軸組み工法は日本の伝統的な工法で、縦の構造材である柱と横の構造材である梁で骨組みを作ることから「軸組み」と呼ばれています。
柱と梁は一部に筋交いを入れることで補強されていますが、柱と梁で構造を作り上げるため、比較的自由なプランニング(間取り)が可能となっています。
また、次に紹介する「木造枠組み工法」と比べ、リフォームがしやすいのも特徴の一つです。
法隆寺や五重塔を始めとした寺社仏閣や、古民家なんかも木造軸組み工法で建てられています。

木造枠組み工法

木造枠組み工法は、柱や梁で支える木造軸組み工法とは違い、決まったサイズの壁を組み合わせることで、家全体を面で支えることができ強い強度を持つのが特徴です。
「木造軸組み工法」と比べ、施工者によって技術の差が生まれにくく、短期間で施工することが可能な工法です。
木造枠組み工法は、別名ツーバイフォーとも言われており、ツーバイフォーの呼び名の方が有名かもしれませんね。
理由はハウスメーカーの多くが採用している工法のためだと言われています。

ログハウス

これぞどこからどう見ても「木の家」という雰囲気に仕上がる丸太を積み重ねて壁を作り上げる工法です。
丸太を順に積み重ねて作られる壁自体が耐力壁となるため、広々とした温かみのある空間を創れるのが特徴の工法です。

内装に木を使った「木の家」

先ほど、木の家は木造住宅を指すとお伝えしましたが、実は内装に木をふんだんに使用しているお家も木の家と呼ばれています。
なんだか言葉の定義があやふやになってきましたが、内装についてもお伝えいたしますね。

内装に木を使う場合、使用できる箇所は床や壁、天井等すべて可能です。
もちろん、階段や作り付けの家具、窓枠も木製サッシという場合もあります。

使用する材の種類は、無垢材の他、突板やシート貼りが主となります。
弊社の場合すべてのお家で使用させていただいている無垢材は、その呼び名の通り一本の木から切り出した木そのものを材にしたものです。
木目の美しさや肌ざわり、木の香りなどが魅力です。
しかし、一方で季節によって収縮することがありますし、種類によって傷が付きやすく扱いづらいと言われることもあります。
無垢材の定義は、他にも色々あるのですが、材そのままであれば表面にシリコン加工や塗装がなされていても無垢材と呼ばれるため、どのような無垢材なのかしっかり確認する必要があります。

突板は、合板の表面に天然木を薄くスライスしたものを貼り付けて材としたものです。
中身は合板なため、無垢材と比較して加工がしやすく収縮も少なく扱いやすいという特徴があります。
ただし、長期間使用すると表面の天然木がはがれ、中の合板が出てきてしまうということもあるので注意が必要です。

シート貼りは、樹脂フィルムなどのシート状のものに木目調のプリントを行い、合板に貼り付けて材にしたもののことを指します。
価格が抑えられる点や、柄や色味が揃いやすいというメリットがありますが、表面のシートがはがれやすいので注意が必要です。

外観が木の場合も木の家

外観に木が使用されている場合も、木の家と呼ばれます。
外壁材に木を使用するメリットは、外壁材が太陽の光や風雨にさらされることで、完成当初から徐々に色味や風合いが変わっていくという点です。
経年変化が楽しめる、まさに木の家と呼ぶべきお家かと思います。

家造りの現場で使われる「木の家」

戸建て住宅の約9割が木造住宅のため、木造住宅を指して「木の家」ということはほぼありません。
ただ、何度も記載している通り、木の家の定義が木造住宅であるため、「木の家」が示す意味は各社で大きく違います。
そのため、家造りの現場で使われる「木の家」については、弊社が考える「木の家」の定義をお伝えさせていただきます。
他社さんには他社さんの定義があるので、あくまでダイシンビルドはこんな感じに定義してるんだと知っていただけると幸いです。

まず絶対としているのが、無垢材を使用することです。
それもできる限り、近隣地域からとれた木を使用したいと考えています。
弊社は大阪の会社なので、和歌山や奈良の木をよく使用させていただいております。
弊社では、山から切り出した丸太をそのまま必要なサイズに切り出したものを無垢材と呼んでいます。
天然の材料であるため、化学物質を含んでおらず、どなたにも安心してご使用していただくことが出来るのが特徴です。
この無垢材を、お施主さんのご要望に合わせて構造材はもちろん、床や天井、壁や浴室に使用して建てる家を「木の家」と私たちは定義しています。

関西は木の家を建てるにあたって、非常に恵まれた土地なのはご存じでしょうか?
日本有数の林野がある関西、実は日本の林業発祥の地も奈良県吉野です。
素晴らしい木が育つ気候風土と優れた知識を持つ山守が育てる木が、すぐそばにある。それが関西です。
建築地の近くに優れた木があるのは、不要なエネルギーを使用してわざわざ運んでこずに済む、運搬費用が抑えられるというメリットの他、木が育った環境とあまり変わりの無い環境で木を使用できるというメリットがあります。
例えば、杉と一言で言っても、シロアリのいる地域で育った杉、いない地域で育った杉では、シロアリに対する耐性が全く違います。
この例のように、家を建てる地域で育った木は、その地域の持つ特性に強くなるという特徴があるため、地元の木を使うというのは家を建てる点において大きなメリットなのです。

まとめると、弊社が使う「木の家」という言葉は、地元の木をふんだんに使用して建てる家ということになります。
使用する箇所は、構造、内装はもちろん、最近は外装材としても使用したいとおっしゃっていただく機会が多くなっています。
施工事例でも顕著ですね。

木の家を建てるメリット

木の家には、とても多くのメリットがあります。
今回は、弊社の考える木の家を基に代表的なメリットをいくつかご紹介いたしますね。

1:調湿効果がある

無垢材を使用した場合は特にですが、木には調湿効果があり、室内の湿度を一定に保つために水分を吸収したり放出したりする働きがあります。
木が呼吸すると言われるのは、この調湿効果を指しています。
そのため、木の家なら湿気の多い夏の時期でも気持ちよく過ごすことが出来るのです。
一年を通して、無垢材の床がサラッとしているのも、この働きのおかげです。

2:断熱性が高い

雪平鍋を思い浮かべてください。
アルミの鍋部分でお湯が100度に達していても、木の持ち手部分は全く熱くならないですよね。
このように、木は熱を伝えにくいという性質があります。
そのため、鉄筋やコンクリートの素材と比較して、家全体の断熱性を高めることが出来るのです。
特に無垢材自体に空気が含まれているため、合板フローリングと比較して、足元が冷えにくいという特徴があります。
足元が冷えやすい冬場はもちろんですが、クーラーを多用する夏も足元は冷えがちです。
無垢材であれば、床の冷たさが軽減されるので、裸足でも快適に過ごせるというメリットがあります。

3:加工しやすい

鉄骨造りと比べると、木造はとても加工がしやすいという点があります。
大工さんが現場で加工することも可能なため、工事中でも軽微な変更が出来るというメリットがあります。
(いい家を完成させるためにも、あまりお勧めはしないので、事前にしっかり打ち合わせとサイズ確認を行ってくださいね!)

4:狭小地もOK

木造の場合、鉄筋造りや鉄筋コンクリート造りに比べて、構造材が軽いため狭小地や旗竿地のような、車の侵入が難しい土地でも材料の運び込みが可能です。
柔軟な対応が出来る木造は、限られた条件の土地でも建築が可能というメリットがあります。

5:建築コストが抑えられる

世界情勢により一概には言えなくなってきましたが、鉄骨造りや鉄筋コンクリート造りのお家と比較すると、木造住宅はコストが抑えられるというメリットがあります。

6:木の効果を取り入れられる

木は、鉄筋やコンクリートには無い、命が持つ力「フィトンチッド」を持っています。
フィトンチッドとは、森林浴と同じリラックス効果をもたらすと言われる、木が持つ物質です。
フィトンチッドには、気分を落ち着かせてくれる成分が含まれているほか、防虫効果や防腐効果があります。
木がふんだんに使用されている空間に入ると、リラックスできるのはこの成分のおかげです。

7:経年変化が楽しめる

完成すると見えなくなる構造材は別ですが、内装や外装に木を使用した場合、色の変化や傷といった経年変化が見られます。
この変化は、傷んで取り換えが必要となる経年劣化とは違い、家の味となっていきます。
徐々に変わっていくフローリングの色味や、濃くなっていく外壁の色等。
経年変化は、無垢材だけが持つ傷や変色を家族の歴史に変えられる力です。

木の家を建てるデメリット

先ほどは木の家のメリットをお伝えいたしましたが、もちろんデメリットもあります。
建てる前にはメリットだけでなくデメリットもしっかり把握して、どんな家にするのが良いか検討してくださいね。
そして、ここまでは木の家についていろいろな解釈をお伝えしてきましたが、デメリットは木の家の中でも、弊社のような無垢の木を使用して建てる家のデメリットをお伝えいたします。

1:メンテナンスが大変

無垢材は天然の素材です。
そのため、メリットでもお伝えした通り調湿作用があります。
調湿作用は、水分を吸収したり放出するため、木材にひび割れや隙間、反りといった変化をもたらすことがあります。
無垢のフローリングをご検討の方は、あらかじめ注意と覚悟をしておくことが必要です。

2:仕上がりに差がある

木の家は、大工さんの手作業で建てられます。
特に、木造軸組み工法(在来工法)で建てるお家は、現場に入る職人さんの腕によって差が出る可能性があるので、どのような家を建てているのか、写真だけでなく実際のお家を見学して決めるのが最適です。

3:環境によって木が変化する

1で御紹介したメンテナンスが大変にも似ていますが、無垢材は湿度によって木自体が収縮します。
特に梅雨の時期は木が膨張するため、摩擦が起こり床鳴りする可能性もあります。
また、家を建ててから5年程度の時間をかけて、木の乾燥が進みます。
その過程において、木が割れたり反ったりして、隙間が出来る可能性もあります。
強度には問題ありませんが、自然素材だからこそこういったことが起こるものだと認識しておくといざ起こったときも安心ですよ。
築30年近い我が家でも未だに、「バキッ!!!」と、すごい音が鳴ったりするので。

まとめ

今回のコラムでは、「木の家」についてお伝えさせていただきました。
弊社が長年建て続けているお家は当たり前のように無垢材を使用してきたため、あまり意味を考えたことが無いまま「木の家」という言葉を使用していたのですが、今回のコラムを書くにあたって意味を調べたところ、まさか木造住宅すべてを指していたとは衝撃でした。
木造住宅なら木の家と言えるのは、無垢材に囲まれた中にいるとなんだか不思議です。

「木の家」と一言で言っても、捉え方も考え方も、会社さんはもちろん、お施主さんそれぞれでみんなイメージするものは違います。
無垢の床材と言っても、弊社のように無垢の材に蜜ろうワックスを塗っている会社もあれば、塗装する会社、シリコンやガラスでコーティングしている会社さんもあります。
「木の家」は漠然とした言葉だからこそ、書かれた言葉だけを信じるのではなく、使っている木をその目で見て、香りを嗅いで、手触りを確かめて、好きな木の家のタイプを知ってから、どんな木の家を建てたいのか考えてほしいです。
そして、建てたい木の家が分かったら、次はぜひ現物の「木の家」を見て感じてくださいね。
その時は、木という自然素材を扱っているのですから、木の他にも、空間や職人の腕なんかもしっかり見るのを忘れないでくださいね。

最後に宣伝

ダイシンビルドでは、3月24日に奈良県にてQ1住宅の完成見学会を開催いたします。
今回もとても素敵な木の家に仕上がっています。
大阪から電車で約1時間の距離ですが、弊社が今建てている「木の家」を体感いただける貴重な機会です。
ぜひ「木の家」を建てたいなと考えている方は、ご予約の上ご来場ください。

後藤 泉


阪神淡路大震災で自宅が半壊。その後慌てて建て替えた家は、気になる箇所が多く、夏は暑く冬は寒い家でした。そんなことから住宅業界に興味を持ち、ダイシンビルドのWEBスタッフを務めさせていただくようになりました。どうぞよろしくお願いいたします。プロフィール写真は、我が家の愛猫です。