2026.03.01
こんにちは、ダイシンビルドのWEBスタッフ後藤です。
数か月ぶりのコラムとなりますが、以前のコラム以降も値上げラッシュは続いています。
代表が発信しているメルマガでもお伝えした通り、4月にはほぼ全職種の値段が上がります。
弊社では既にお見積り完了の住まい手さんに関しては何とか以前の価格でご対応いただけるようにしましたが、これも数か月の問題です。
特に生コンクリートは4月から大阪地区では約8,500円/㎥、東京地区では約3,000円/㎥以上の値上げが表明されており、今後も建設コストの大幅な上昇が懸念されています。
値上げは建築業界だけではありませんが、建築は基の金額が大きい分、例え数%であったとしても大きな金額になってしまいます。
そこで今回のコラムでは、建築費の高騰と原因、そして住まいはいつ建てるのが正解なのかをお伝えいたします。
昨今問題となっている物価高、建築業界も他人ごとではありません。
建築の価格高騰がとても分かりやすいデータ「フラット35利用者データ」がございますので、こちらを利用してお伝えさせていただきます。
フラット35利用者データはこちらからご覧いただけます。
| 全国 | 伸び率 | 関東 | 伸び率 | 関西 | 伸び率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024年 | 3932.1円 | 1.8% | 4252.7円 | 1.5% | 4118.6円 | △0.6% |
| 2023年 | 3861.1円 | 3.9% | 4190.2円 | 4.3% | 4142.1円 | 3.8% |
| 2022年 | 3715.2円 | 4.1% | 4015.9円 | 3.1% | 3990.5円 | 5.7% |
| 2021年 | 3569.7円 | 1.1% | 3896.0円 | 2.3% | 3775.7円 | 0.9% |
| 2020年 | 3532.5円 | 2.3% | 3808.5円 | 1.1% | 3740.2円 | 5.3% |
| 2019年 | 3452.4円 | 1.8% | 3768.8円 | 2.2% | 3553.0円 | 1.8% |
| 2018年 | 3390.4円 | 3687.8円 | 3489.5円 |
上記表は、フラット35が発表している「注文住宅融資利用者の主要指標」より、注文住宅の建築費だけをピックアップしたものになります。
2026年が始まってわずか2カ月のため、2025年のデータはまだ発表されていません。
その為1年以上前のデータですが、建設費が下がった例は近畿圏の2024年度のみであり、値上がりが続いていることが顕著に出ています。
次に、住宅面積をご覧ください。
| 全国 | 伸び率 | 関東 | 伸び率 | 関西 | 伸び率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024年 | 118.5㎡ | △0.8% | 117.6㎡ | △2.3% | 122.0㎡ | △1.0% |
| 2023年 | 119.5㎡ | △2.7% | 120.4㎡ | △2.4% | 123.2㎡ | △2.3% |
| 2022年 | 122.8㎡ | △0.8% | 123.4㎡ | △0.3% | 126.1㎡ | △0.8% |
| 2021年 | 123.8㎡ | △0.5% | 123.8㎡ | △0.1% | 127.1㎡ | △0.2% |
| 2020年 | 124.4㎡ | △1.1% | 123.9㎡ | △1.0% | 127.4㎡ | 1.7% |
| 2019年 | 125.8㎡ | △0.8% | 125.0㎡ | △0.1% | 125.3㎡ | △1.7% |
| 2018年 | 126.8㎡ | 125.3㎡ | 127.5㎡ |
建築費の上昇と反して、住宅面積は毎年下がっており、全国・関東共に120㎡を下回るようになりました。
このデータからは、家が小さくなっているのに建築価格は上がっている・・・建築価格を少しでも抑えるために、住宅を小さくしている傾向があることが読み取れます。
建築価格の急激な上昇は主に「資材コスト」と「労務コスト(人件費)」の2点が大きく影響していますので、それぞれ細かくお伝えいたします。
資材コストの上昇は、輸入資材の価格上昇・円安の進行・エネルギー価格の高騰が影響しています。
輸入資材の価格上昇は、建設現場だけでなく報道をもにぎわしたため記憶されている方も多くいらっしゃるかと思いますが、「ウッドショック・アイアンショック」がそれにあたります。
木材や鉄鋼などの原料が世界的な需要の増加に伴い不足した結果、輸入価格が大幅に上昇しました。
また、同じタイミングでロシアのウクライナ侵攻が始まったことも、ウッドショック・アイアンショックによる値上げをさらに押し上げることとなりました。
円安は、海外から輸入する資材や設備機器、燃料などの価格に大きな影響を与えます。
ウッドショック・アイアンショック真っただ中であった、2022年10月20日に1ドル150円という円安が記録された後、2026年に入っても尚、150円台後半という高水準で円が動き続けています。
その為、1ドル100円で輸入できていたものが、1ドル150円で輸入しなくてはいけなくなり、単純に計算すると輸入品は以前の1.5倍の価格となってしまったのです。
もちろんすべてが価格に反映されているわけではありませんが、企業だけが負担を続けるのは困難であるため、一部が価格転嫁された結果、値上がりにつながっているという事情があります。
2026年現在、エネルギー価格はロシア・ウクライナ情勢の長期化、OPECプラスの減産、供給不足を背景に高止まりを続けています。
2022年のピーク時からは落ち着きを見せつつも、2025年前半期は2019年比で約21%上昇しており、電気代やガソリン価格も高水準を維持したままです。
そのため、設備製造コストが上昇した上、資材の運搬費も値上がった結果、住宅設備の値上げも余儀なくされているという背景があります。
住宅に限らず、建築業界はどこも慢性的な人手不足が問題となっていることは、周知するところです。
さらに職人の高齢化も進んでいる建築業界では、先を見越した若い人材の募集と育成による需要の高まりが人件費の高騰に繋がっています。
さらに、以前コラムでも触れましたが労務コストには「2024年問題」も大きく影響しています。
2024年4月に実施された働き方改革により、建設業界にも残業規制が適用され、工期の延長を余儀なくされた結果、人件費の増加があらゆる現場で発生しています。
住宅価格の値上がりの原因は1つではなく、あらゆる要因が複雑に絡み合った結果であるため、今後も高い水準で推移すると考えられています。
食料品の値上げがニュースで取り上げられるたび「またか・・・」と思ったり、スーパーやコンビニでお菓子や飲料品の値段を見て驚かれたことがある方は多いのではないでしょうか。
数か月ごとに値上がりするのが当たり前となってきた食料品ですが、実は値上がりが続いているのは食料品だけではありません。
建築設備も数か月ごとに値上がりが続いており、見積もりした価格ですら、維持されるかどうか不透明な状態であるのが現実です。
弊社でもよくいただく質問のひとつに「いつのタイミングが正解ですか?」というものがあります。
以前は、「思われた時」や、「お子さんの小学校入学前がおすすめです」とお答えしていたのですが、今は考えているなら即動かれるのがおすすめだとお伝えしています。
ここまでお伝えした通り、現状の値上げはどこまで上がり続けるのか、建築業界にいる私たちにも全く見通すことができないのが現状です。
さらに、建築業界の問題が高齢化と人手不足である以上、即改善されることは絶対にありえず、今後の値上がりは既定路線だと考えられています。
「ちょっと待てば値段が下がるかも?」と思われるかもしれませんが、建築業界の値上がりは、何らかの事情があり品薄になったため値段が上がった、需要が急拡大したため値段が上がったという事ではなく、複合的な事情が絡んだ上、常に懸念されていた職人不足が背景にあるため、「今ならまだ建てられますよ」というフェーズに入りつつあるという事を理解し、建てたい思いがあるなら早めの行動がおすすめです。
先日Googleの検索結果のAi概要に、弊社の参考価格が記載されているというトラブルが発生しました。
「※価格は建築条件によって異なるため、詳細な見積もりは直接ダイシンビルドへお問い合わせください。」とも書かれていたのですが・・・。
弊社は土地を見てから考える一邸ごとのフルオーダーにて家づくりを行っている上、プライバシー保護の観点より価格は一切公開しておりません。
その為、Googleが示したような「参考価格」は存在しない工務店なのですが、住まいは非常に高価であるため、価格が気になられるのは当たり前のことだと思います。
ただ、今回のコラムでお伝えしたように、これからの建築業界は今までの価格が参考にならない時代に突入している上、軽々しく大体いくらと答えられる状況ではなくなってきました。
弊社のように以前から価格を公開していない工務店だけでなく、常に公開されている会社さんであっても、既に以前の価格や予測金額をお伝えすることが難しい時代に入ったのだという事をご理解いただけると幸いです。
この値上げに諦めることなく、このコラムを読んでくださった皆様が理想の住まいと出会えることを願っています。