築90年の京町家を、
高断熱・高気密仕様へと丁寧にリノベーションした住まいです。
外観には漆喰と格子といった伝統的な自然素材を用い、
京都の街並みに寄り添う佇まいとしています。
構造面では耐震補強を行い、性能面では断熱改修を実施。
新築と同等以上の時間と手間をかけながら、
既存の魅力を活かしつつ
現代の快適性を備えた住まいへと生まれ変わりました。
延べ床面積は22坪とコンパクトながら、
空間の抜けや奥行き感を意識した設計により、
実際の広さ以上の開放感を感じられます。
玄関から庭まで視線が通る間取りとし、
2階への階段はストリップ階段を採用。
光と風が通り抜け、視覚的にも空間が広がるように計画しました。
さらに、2畳ほどの小さな茶室のような空間も設け、
趣味や読書、来客時の一時的な個室など、
自由に使える柔軟性を持たせています。
庭は、焼杉板の塀を背景に、
和の庭と雑木の庭の中間のような穏やかな雰囲気に。
足元には上海レンガを敷き、濡れ縁をL字に巡らせることで、
LDKからの眺めは観賞的でありながらも、
日常の中でBBQなども楽しめる場となっています。
従来の京町家にありがちな「夏は暑く、冬は寒い」というイメージを覆す、
高い省エネ性能を備えたこの住まい。
快適な暮らしを実現するとともに、
こうした改修を重ねることで、
少しでも京都らしい町並みを未来へと残していけたらと願っています。
建築士 酒井敬洋
設計 | 酒井敬洋 |
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竣工 | 2024年 |
所在地 | 京都市 |
Q1住宅レベル | 省エネ基準レベル |
温熱地域区分 | 6地域 |
外観 | 漆喰、焼杉板貼り |
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内装 | 床:ナラ 壁:土佐和紙 天井:杉(上小節) |
基礎 | グラスウールボード32k 80mm |
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壁 | フェノバボード90mm |
屋根 | 吹込みグラスウール32K 210mm |
窓 | APW330 |
玄関ドア | キムラ 木製玄関ドア |
換気 | 第3種換気 |
所在地 大阪府高石市
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