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家づくりコラム庭について

大阪で、高気密高断熱の家や庭づくりにも力を入れている工務店の現場監督・廣瀬です。
これまで、多くのお施主さまの家づくりにかかわらせていただきましたが、「緑」の計画を「家」の計画と一緒に行なえると引渡し時から町に溶け込み、家の魅力がより際立ちます。
なにかとバタバタしがちな新生活にあって、家づくりと庭づくりを完成させるおくことは、気持ちよく新生活をスタートさせる一つ大きなポイントだと思います。
今回のコラムでは、弊社事例等の写真も交えてご紹介させていただきます。

目次

1:家と「緑」のかかわり

建築家・ルイスカーンの一本の木の話があります。
一本の木の下で人と人が語り合うところが学校の起源であるという、建築を志す者なら誰もが知っている場所・空間の話です。
また、安藤忠雄の住吉の長屋には中庭があり、そここそが家の命のような場所になるように計画されています。
いい家にはいろいろな考え方がありますが、いい家には「一本の木」や「中庭」のように家と「緑」が密にかかわっています。

家づくりでは、ついつい家のプランだけを先に考えてしまいがちです。
家づくりをお手伝いさせていただく工務店という立場の私たちは、家と同時に「緑」を計画することは至極当たり前のことであり、いい家にするために必要不可欠な要素であることを知っています。
つまり、重要なことは家と一緒に「緑」の計画を行なうということです。

2:言語化しにくい「緑」の要望

家づくりを始めるにあたり、どんな方でも理想の暮らしがあると思います。
「LDKに吹抜けが欲しい」とか、「洗面所にはかわいいタイルが欲しい」とか、「玄関には大きな収納が欲しい」とか、要望を言語化すると「緑」にまつわるものが少ないような印象があります。
しかし、「ダイニングに落ちる植栽のシルエット」や「ファサードに重なる植栽の影・香り」、「家族が無意識に共通して眺める窓の外の木々の景色」など、潜在的に「緑」の魅力に触れている方も大勢います。
「緑」の魅力は、影・シルエットや香り等、見ると言うよりも感じるものが多く、言語化するとボンヤリしてしまいますが、このあたりを提案できるのは工務店サイドの力量だと思います。

家づくりのお手伝いをさせていただくと「緑」の計画がどうしても家づくりの後半になっていることが多く、本来「緑」についての要望も提案も検討も、家の計画と並行して考えられるものであり、工期や予算なども家と併せて計画されることを強くおすすめします。

3:どんな家も町なみの中に建つ

よほど稀なケースを除いて、家づくりの多くの場合が隣地には家が建ち、前面には道があります。
どんないい素材でつくった家でも、どんな洗練されたデザインのファサードであっても、必ず町なみの中に建っています。

つまり、家と「緑」をセットで考えることと同じように、町や町なみについても目くばせが必要だということです。
ファサードやアプローチや駐車スペース等は、道や町との接点であるわけで、利他の心無しにいい家づくりは成しえません。

4:田瀬さんとつくった里山住宅博

ダイシンビルドは2016年に「里山住宅博inKOBE」で27区の家の庭・町づくりを造園家・田瀬理夫さんの指導の下、施工させていただきました。
工事を通してみえてきたのは、つくっているのは家の庭であると同時に、町なみであるということでした。
利他の心をもって新しく越してくるこの町に「何があるのか」「何がないのか」配慮しながら、後から越してくる側の立場であることを念頭に置いて、町への境界線をぼかしながら領域を(そっと)つくっていきます。
高低差を無理に正さず、素材にこだわりをもちながら、足元から目線の先、その奥へと領域を広げていくその「緑」の計画を実現させる手法は、施主だけではなく近隣の住人たちへの目線にも存分に配慮の向けられたものでした。

施工してから5年以上経った今でも、魅力的なまま町なみは成長を続けています。
田瀬さんと経験させてもらった「里山住宅博inKOBE」の町づくりを通して、陰日向に「緑」の魅力に触れた私たちは、家づくりにおける「緑」の意識が確実に変わったと言えます。

庭や植栽というと、手のかかるイメージがあるかもしれませんが、時間と手間をかけてつくっていく庭や植栽には、愛着が生まれかけがえのないものに育っていきます。
時間や手間をかけて魅力が増していく、という意味では「緑」も「家」も同じかもしれません。

家と一緒に「緑」を考える

「緑」を含めたいい家を実現させるために最も重要なのは、計画するタイミングです。
敷地の形やサイズを問わず計画するタイミングは同じです。
本来、「緑」についての要望も提案も検討も、家の計画と並行して行なわれるものであり、工期や予算など・家と併せて計画されることを強くおすすめします。
資金計画やプランや工事の都合などで、幾度となく「緑」の提案が後回しになることもありましたが、「緑」を考えることは、リビングにどんな陽を入れるのかや生活動線や収納量を考えるのと同じことです
繰り返しますが、「緑」を含めたいい家を実現させるためには、プラン段階で一緒に計画しましょう。

完成見学会やモデルハウスに足を運ぶ際は、意識して目には見えないものに少しだけ意識をもってもらうだけで、理想の暮らしが言語化できるかもしれませんね。

廣瀬 誉