

2025.06.15
こんにちは、ダイシンビルドWEBスタッフの後藤です。
突然ですが、弊社がマンションリノベーションを手掛けているということは、あまり知られていません。
戸建て住宅のイメージが強いようで、マンションリノベーションのことをお伝えさせていただくと、驚かれることが多々あります。
でも、とても得意としており、先日お引渡しさせていただいた住まい手さんにも「温度が一定過ぎていったん外に出てから服装を決めている」という嬉しいお言葉を頂戴しました。
そこで今回は、先日無事にお引渡しが完了しました設計・担当共に坂本が担ったマンションリノベーションを基に、マンションリノベーションの解説と、弊社の考える上質な暮らしが叶うマンションリノベーションについてお伝えいたします。
リノベーションとリフォームという言葉、よく似ている印象があるため「あれ?」という使い方をされていることがありますが、両者は全く意味が違います。
そもそもリフォームとは、古くなった壁紙を張替える、古くなったキッチンやお風呂を新しくするというように、古くなった住まいを新築に近い状態に戻したり近づけることを指しています。
一方、リノベーションは、既存の建物に大規模な改修を行うことで、間取りやデザインを一新する他、設備や性能を新築時よりも向上させ資産価値を高める工事のことを指します。
新築に戻すのがリフォーム、新築時より良い状態にするのがリノベーションと覚えてくださいね。
マンションリノベーションとは、マンションの一室だけ内装や設備を一新し、住まいとしての機能性やデザイン性を向上させる工事のことを指します。
間取りの変更や水回りの最新化など目に見える住まい向上の他、断熱性や防音性といった性能の向上などが主な目的となっています。
ただ、マンションの一室だけで行う工事のため耐震性の向上は見込めません。
近年では、中古マンションを購入して自分好みのリノベーションを行われる方がいる一方、リノベーションを事前に行うことで価値を高めてから販売されるということも増えています。
弊社の住まい手さんでも愛用されている方が多い有名企業さんが、団地をまるごとリノベーションしてから販売したのは有名な話ですね。
戸建て住宅のリノベーションとは違い、マンションの一室をリノベーションする場合、構造躯体を触ることは絶対にありません。
その為、どこまでできるの?と思われるかもしれませんが、先日弊社でも行ったように、マンションの一室を丸っとスケルトンにして一から考えるということが可能です。
設計・担当・撮影すべて設計スタッフ坂本 七星
マンションの多くは間仕切り壁で間取りが作られているため、間仕切り壁を撤去することで間取りの変更が可能となります。
ただし、コンクリートの柱や配管が走っている場合は、その部分を除いて間取りの変更を考える必用があります。
天井の壁紙やデザインを変更するのは勿論、天井裏にスペースがあるマンションの場合、天井をはがすことで天井を上げることが可能です。
配管やコンクリートがむき出しの天井がカッコいい!と言われるマンションリノベーションは、天井を上げることで可能となっています。
床については天井と違いむき出しというわけにはいきません。
その為、床のリノベーションでは、床材の張替えや床の高さ上げが主となります。
弊社でも、合板フローリングを無垢のフローリングに変えられますか?という内容にを頂きます。
もちろん、現在フローリングのマンションなら、お好きな無垢フローリングを採用いただけますので、気になる方はお問い合わせください。
※現在カーペット敷きのマンションの場合、規約でカーペット必須の場合があります。その場合は、無垢フローリングに変えることは出来ません。
室内の扉や建具、巾木の交換はいくらでも可能です。
ただ・・・玄関ドアだけは、様々な事情があり取り換えが出来るマンションはほぼ無いと考えていただいて問題無いかと思います。
ただし、部屋側のデザインを少し変える程度のことは可能なので、せっかくリノベーションしたのに玄関ドアだけが以前のままで部屋にそぐわない・・・ということは回避できます。
もしマンションリノベーションを検討中で読んでくださっている方がいらっしゃいましたら、玄関ドアについても一度、施工を依頼している会社に訪ねてみてくださいね。
先ほどご紹介した見た目の品質をアップさせるリノベーションとは違い、マンションの一室だけ、性能を高めるリノベーションがこちらになります。
前述した通り、マンションの一室だけをリノベーションしても、耐震性能をあげることが出来ないため、マンションで性能アップリノベーションを行う場合、基本は断熱性能のアップ、防音性能のアップ、使用素材を自然素材へアップのいずれかになります。
断熱性能のアップの場合、いったんすべてをスケルトンしたうえで、一般の住宅のように断熱施工を行っていきます。
マンションは木造住宅と比較すると気密性には優れているため、断熱施工を行うことでかなり快適な住まいへと変えることが可能です。
防音性アップにつきましては、正直どこまでできるかはマンションの作りにもよる部分が大きいのが実情です。
例えば、上の階から聞こえてくる足音を軽減したい場合、自室からはほぼ無理だと言えます・・・。
上からの騒音に悩まされている方にはつらい話しですがマンションの構造上、自分たちが下の階に迷惑をかけないよう気にすることは出来ても、人に改善工事を要求することは出来ません。
その上、マンションでは管理規約によって、床の遮音等級が定められていることがほとんどであり、基本的には管理規約の規定に沿った仕様にしかできないため、足音ひとつとっても防音性能のアップはとても難しい話になってしまうのです。
自然素材を使用する性能アップにつきましては、リノベーション可のマンションなら問題無く施工可能です。
ただし、先ほど防音の箇所でお伝えしました管理規約によって定めがあり、カーペット以外を禁止している場合、無垢フローリングにできないということもあるためご注意ください。
以上、マンションリノベーションで可能な個所を記載いたしましたが、マンションは管理規約や構造によってリノベーション自体を許可していないものも多くあります。
リノベーションをしてみたいなと思った方は、リノベーション会社を探す前に、住んでいるマンションや、これから購入しようとしているマンションがリノベーション可能かどうか可能な場合はどこまで可能なのか、事前にお問い合わせください。
せっかく好みの会社を見つけても、リノベーションが不可のマンションでしたら意味がありませんのでご注意くださいね。
もちろん、自分たちだけでリノベーション可能範囲を聞くのが不安な方も多いとおもいます。
その点はご安心ください。
簡単にお聞きいただいておりましたら、その後は施工会社が事細かに質問した上で判断しながらプランを進めてまいりますので。
撮影:設計スタッフ坂本・計測:代表清水
検討中のメモ書き
エレベータの中もしっかりと養生します。
この後、ブルーシートの上から養生板を敷き詰めます。
部屋の通路の常用の様子。
解体完了
施工開始
この写真だけだと戸建の現場と変わりがありませんね
フラットな床と、一続きの部屋が完成しました
広々とした玄関には豊富な収納とゆとりのスペース
時を重ねても使い勝手のいい洗面は、高さにも気を配りました
とても簡単な流れですが、マンションの入り口(特定を防ぐためお写真は割愛いたします)からエレベーター、廊下に至るまで丁寧に養生を行うのがマンションリノベーションで欠かすことのできない重要なポイントです。
施工現場は住まい手さんが住み続ける場所です。
周りの方に極力ご迷惑をおかけしないよう出来ることはすべて行ってから作業開始となります。
※解体や施工音の他、材や設備の搬入等で必ずご迷惑はおかけしてしまうからこそできる限りのことをしてから作業開始します。
作業が始まった後は、戸建ての工事と変わりはありません。
職人と現場監督と設計スタッフで、打ち合わせを重ねプランを形にして、お引渡となります。
以上が、マンションリノベーションの大まかな流れとなりますので、マンションリノベーション良いなーと思われる方は、まずは一度気になる施工会社に問い合わせくださいね。
新築住宅、中古住宅のリノベーション、マンションのリノベーション。
色々な名前が付いていますが、弊社では正直なところあまり変わりはありません。
新築でも中古でも、戸建てでもマンションでも、プランを考える時は土地や建物を見てからとなりますし、周りの方に必ずおかけすることになるご迷惑を極力減らすよう努めることは変わりがありませんので。
その上で戸建て住宅の場合、弊社では大変ありがたいことに弊社の建てる住まいを良いと思って下さった方がお問い合せ下さるので、弊社が目指す自然素材を使用した性能の高い「上質な暮らし」が叶う住まいを建てさせていただくことが多くなっています。
しかし、弊社の考える「上質な住まい」とは、健康で快適に暮らせることを第一としています。
マンションリノベーションのように、既存の建物に性能を取り入れて快適に長く暮らしたいというのも「上質な暮らし」の形の1つです。
これからも住み続ける場所だからこそ快適な形に変えたいという方、利便性を優先するとマンションになるという方、リノベーションは目的だけを叶えることも可能なので、気になる方はお気軽にお問い合せ下さい。